お椀は漆器や素焼きの物を、箸は柳の白木の物を用い、
正式にはお膳や器に家紋を入れます。
お膳やお椀は男の子用と女の子用では色が異なり、
男の子用は朱塗り、女の子用は外側が黒塗りで内側が朱塗りです。
飯、汁物、飯、魚、飯、の順に三回食べさせる真似をします。
このうち一粒でも食べるとお祝いになることから、
ほんの少しだけ赤ちゃんの口の中に入れると良いとされています。
そのため、お食い初めを「ひと粒舐め」と呼ぶ地域もあります。
次に歯がための儀式として、歯がため石につけた箸の先を、
赤ちゃんの歯茎にそっとつけます。
これは、石のように丈夫な歯がはえてくるように祈願するものです。
お食い初めの席には親しい人を招いて、一緒に祝い膳を囲みます。
かつては赤ちゃんのお披露目を兼ね、
近隣の年長者や親族を招いて盛大に行うこともありましたが、
最近では祖父母のみを招き、内輪で祝うケースが一般的です。
ただし、この頃の赤ちゃんは、まだ抵抗力が弱く、疲れ易いものです。
赤ちゃんの健康状態をよく考えて行うようにしましょう。
赤ちゃんに食べさせる役は祖父母や親戚等、長寿の人にお願いします。
これは長寿にあやかるという意味からです。
男の子は男性に、女の子は女性にお願いして、
赤ちゃんに食べさせる真似をしてもらいます。
親子で行う場合は、役にあまりこだわらず、
お父さんやお母さんが食べさせる真似をすれば良いでしょう。